デッドラインisbn:4822280535

ソフトウェアプロジェクト管理についての古典ですね。このところすっかりデマルコづいています。ピープルウェアisbn:4822281108も読みましたし。
「デッドライン」は小説仕立てなんですが、いきなり旧共産主義国に拉致されたり、独裁者の名前がビルだったり、そのビルが国策として人気ソフトのパクリを作ろうとしていたりと、正直あまりセンスがいいとは言えない設定です。なんかそういうのが気になって中身をちゃんと読めませんでした。しかも、独裁者とは仲良くなって、その下の大臣(中間管理職)と対立するという、釣りバカ日誌風な展開まであると、かなり気が抜けてしまいます。
しかも、立ちはだかる問題は、風のように現れたエキスパートが続々かいけつしてしまうし...
ザ・ゴールのシリーズが、かなりストーリーにも気を使っている(ように思える)のにくらべ、ちょっとお粗末感がぬぐえません。書かれている内容も、「5人で細かく設計して、完璧にできたら20人以上でコーディングする、だからこのプロジェクトをよく知っているプログラマを20人用意しる」なんて、「実際のプロジェクトではどうしたらいいんだ!」というものが多いような気がしました(この本の設定では、3つのプロジェクトが同時に同じ製品を開発しているので大丈夫という設定)。
もちろん、納得できることもたくさん書いてあります。CMMのレベル上げなんてクソ、とか、こういうビッグネームが書いてくれるとありがたいです。